どうも、こぐまです(´・ω・`)
スティーヴン・キング原作の映画ドクター・スリープ観てきました。
この映画、映画好きやホラー映画好きなら一度は観たこと聞いた事
あるであろう名作シャイニングの続編映画となっています。
劇場で予告を見たときにはシャイニングのリメイクだと思いましたが、
原作本としてもシャイニングの40年後の続編として2013年に発表された
もので、この映画はその原作と同名タイトルでの映画化となります。
しかし、原作本として続編ドクター・スリープを読むという事であれば
なんら違和感の無い話になるのでしょうが、それが映画版シャイニングの
続編としてドクター・スリープを観るとなると話は変わってくるでしょう。
なぜなら映画版シャイニングは原作者のスティーヴン・キングが映画を
監督したスタンリー・キューブリックを原作を大幅に改編したという事で
批判を繰り返していた作品です。
しかし、今回の映画の出来については原作者のスティーヴン・キングも
非常に満足しているようですが、映画版シャイニングのファンは違う
感想も持つかもしれない作品となっていました。
あらすじ
40年前、雪山のホテルで父親に殺されかけたことがトラウマになっているダニーは、人を避けるようにして生きてきた。同じころ、彼の周囲で子供ばかりを狙った殺人事件が連続して起こり、ダニーは自分と同じような特殊能力によってその事件を目撃したという少女アブラと出会う。事件の真相を探る二人は、あの惨劇が起きたホテルにたどり着く。
シネマトゥデイ
超能力バトルアクションか?
前作である映画版シャイニングでは主人公一家の息子ダニーが超能力=
シャイニングという特殊な力を持っている事は示唆される場面は出て
くるものの、劇中でその超能力が活躍する場面は全く無く、ただ母に
守られる子供としての立場で描かれています。
ですから映画版シャイニングしか観たことがない方であれば今回の
続編ドクター・スリープには違和感を感じる事だと思います。
それも当然で原作シャイニングの方はかなりファンタジー色の強い
物語になっていますから、原作者も満足の映画となれば当然その
ような映画になるでしょう。
もし映画版シャイニングを観たこと無い方が今回のドクター・スリープ
を観るのであればドラマ版のスティーヴン・キング シャイニングの
方が良いかもしれませんね、雰囲気的には(直接繋がるのは映画版ですが)
今回の映画は序盤からファンタジー一色で、シャイニング=超能力
を持った子供は力の大小はあるが、かなりの数存在していて、その
子供を狙う邪悪な存在との異能力バトル映画という感じになっています。
前作のシャイニングが正統派ホラー映画なので、その続編として観に
行くとかなり面食らう事になると思います。
しかも、前作のダニーのように守られるポジションである少女は
敵の邪悪な能力者のボスを圧倒するスーパーパワーの持ち主なので、
よりバトルアクションな映画の雰囲気を持ってしまっています。
ホラーって主人公側は弱者だから観ている人間にも恐怖が伝わると
いう事だと思うんで、この立場の逆転はどうなんでしょう。
ようは1つも怖くないという話なんですが、ホラーらしいシーンは
多くあるのでなんの映画を観に来たんだっけ?という気持ちにさせ
られました。
ホラーシーンはあるが恐怖の感情よりも
上述どうり怖くない映画ではあります。なにせ出てくる幽霊や
敵の能力者よりダニーや今作のダニーポジションであるアブラの
方が強力な能力者なので前作のバスタブの女幽霊も今作で数度出て
きますが、雑魚幽霊扱いで笑ってしまいました。
ただ残虐なシーンが無い訳ではなく、それどころかかなり痛そうな
シーンが出てきます。
というのも今作の敵である邪悪な存在はキャンピングカーで60年代
のヒッピーのような生活をしている集団なんですが、超能力を持つ
少年少女を攫っては生気=超能力パワー を吸い取って長生きして
います。
その生気の吸い取り方が残虐で子供に拷問して悲鳴と同時に口から
出た煙のようなものを吸い取って生きる糧としています。
通常なら恐怖を誘うシーンとなるのでしょうけど、ヒッピー連中が
寄ってたかって子供を拷問して煙を吸い取っている光景は悍ましく
恐怖より怒りの感情の方が強かったです。
なので敵のボスを超能力少女アブラが痛めつけた時には、よくやった
と拳を握って喜んでしまって完全にホラーを観ている気分ではなく
なっていました。
一応前作の続編として観ても問題は無い
上述どうり映画版シャイニングの続編やホラー映画として
観ると同一ジャンルの映画には全く見えない作品となって
いる訳なんですが、一応続編として観ても問題はない作りと
なっています。
というのも今作は映画版の結末を踏襲した物語となっている
ので、原作小説やドラマ版シャイニングより物語の繋がりと
しては映画版がしっくりきます。
前作のシャイニングで父親のジャック・トランスがラストで
邪悪なホテルに取り込まれたような事が示唆されていましたが、
今作でも同じホテルに行く機会があるので登場します。
ジャックと同様に成長したダニーもアル中になっている訳ですが、
前作のジャックは酒に飲まれて、今作のダニーは酒を克服すると
いう、アルコール依存克服物語にもなっているようです。
まとめ
正直ホラー映画としては前作シャイニングの方が数段ホラー
していると思います。
原作のスティーヴン・キングは批判していましたが、
スタンリー・キューブリックの映画版は当時は非常に怖くて、
(今観ると驚くほど怖くないが…)原作どうりであればホラー映画
としてはあまり高い評価は得られなかったのでは?と思います。
そして今作ですが、ホラー映画として見なければ結構面白い
と思います。
敵役のレベッカ・ファーガソンの演技が光る映画で、その
部分で評価を上げている映画だとも思います。
ただホラー映画として恐怖体験をしたいとかシャイニングの
ようなホラー映画を求めていると、これじゃない感が出て
しまう映画とも感じました。
それでは、次の記事で(´・ω・`)