どうも、こぐまです(´・ω・`)

2014年公開のアーノルド・シュワルツェネッガー主演の
サボタージュを観ました。
クライムスリラーというジャンルの映画になっていますが、
そのとうりの出来でアクション要素とサスペンスの要素の
バランスが良い味を出しています。

シュワルツェネッガーが64歳頃の映画なんでヨボヨボな
おじいちゃんなんじゃなかろうかと思っていましたが、
昔のように屈強な体を見せてくれました。

映画とは関係ありませんが、ボディビルダーとしての
シュワルツェネッガーファンにも必見で、シュワちゃん
のトレーニングシーンが観る事ができます。

あらすじ

麻薬取締局DEAの中でも最も強いとされる特殊部隊のリーダーを務め、ブリーチャー(破壊屋)の異名を持つジョン・ウォートン(アーノルド・シュワルツェネッガー)。彼とそのチームは麻薬カルテルのアジトを急襲し、巧みなチームワークと見事な戦術でミッションを成功させる。だが、組織が隠し持っていた1,000万ドルもの大金が突如として消え、それと同時に隊員たちが何者かによって一人、また一人と殺害されていく。報復や隊員の犯行などが疑われる中、ジョンは女性刑事と一緒に事件の真相を追い掛けていく。

シネマトゥデイ

原作はアガサ・クリスティ

この映画の原作とされているのはアガサ・クリスティの
ベストセラー「そして誰もいなくなった」が原作となって
いるようです。
推理小説の名作ですから、読んだ事がある方も多いとは
思いますが、実際の映画では終盤まで近い雰囲気は出て
いるものの、それが原作になっているとは言われなければ
解らないような終わり方となっています。

本来は「そして誰もいなくなった」を目指して制作して
いた跡がそこかしこに観る事が出来ます。
実際編集前は3時間程度の大作だったようですから、
極上のサスペンスを見せてくれたと思いますが、終盤の
ネタばらしの段階で評価を落としてしまった映画と
言えると感じました。

脇を固める役者陣も豪華

麻薬取締局(DEA)の特殊部隊というのが物語の主役に
なってきますが、かなりの荒くれ者の設定で捜査官じゃ
なければ犯罪者と変わらないような面子です。

それらを演じているのがなにげに豪華でサム・ワーシントン、
テレンス・ハワード、ジョー・マンガニエロなど有名どころも
用意されています。

そしてこれらの面子がスリラー部分を表現するのに一役
買っていて、皆悪役面になっていますから、その誰もが
犯人のように思えます。
この辺り推理物としては最後まで犯人を悟らせないとか
不気味な雰囲気作りに貢献していると言えるでしょう。
特にサム・ワーシントンのスキンヘッドの厳つさは
半端なく、これだけでも観る価値があります。

そして推理物には欠かせない刑事役をオリヴィア・
ウィリアムズが演じています。

グロが苦手な方は注意が必要

この映画の根幹である麻薬取締局と麻薬犯罪組織の
対立という背景がある為、原作の「そして誰もいなくなった」
と同様、登場人物が様々な殺され方をしますが、その
どれもがかなりの残虐描写であるため苦手な方は注意が
必要でしょう。

相手が中米の犯罪組織ですから、拷問など当たり前と
言った感じで、その描写もかなり過激に作られています。
ただその辺りが取締側の狙われる恐怖の演出に繋がって
いるので必要な演出だとは思います。

映画の冒頭からシュワちゃんの妻の拷問シーンから
始まるので苦手な方には辛いシーンでしょう。
ですが映画の中盤でそのシーンの詳細も明かされるので
物語の掴みとしては十分です。

ネタばらしの段階から

終盤のネタばらしの段階から違和感が出てきます。
物語の黒幕というか仲間を殺していたのがシュワちゃん
だったというのが恐らく本来目指していた物語だった
と思われる演出が多々あります。

例えば冒頭流れるシュワちゃんの妻に対する拷問
シーンを物語中盤で酒を片手に鑑賞しているシーン
など狂気を感じますし、これこそが原作の再現に
なっているとも感じます。

しかし、終盤で事件の黒幕が明かされ、それが今までの
伏線と全く関係がない人物であったと解った時に、
今までおきた殺人事件に対する違和感が出てきます。
もちろん敢えてのミスリードだと好意的に受け取る事も
可能ですが、上映時間短縮の為の強引な編集にどうしても
見えてしまいます。

まとめ

私の主観としてはシュワちゃんが事件の黒幕だった方が
物語の流れとして自然ですし、より狂気が強調できて
スリラーとして良いものに出来上がったのではないかと
感じます。

最終的にシュワちゃんの物語での目的もラストで達成
されますが、インパクトは薄いものになってしまって
いる印象です。

また事件の犯人の動機が上述のシュワちゃんが犯人で
無くなかった事によって、非常に短絡的で無理筋な
動機となってしまっている事が映画の評価を落として
いると感じました。

これが本来目指していた上映時間の映画であれば
名作だったと断言できる出来だっただけに、一言
惜しい映画だったという印象です。
もちろん「そして誰もいなくなった」のような
ラストのネタバレが面白い原作を期待していたので、
期待が過剰になっている感も否めませんが…

それでは、次の記事で(´・ω・`)

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